ポリファーマシーについて
薬の適正使用に関連し、「ポリファーマシー」という語に接する機会が増えていると思います。
これは「Poly」(多くの)と「Pharmacy」(薬)を併せた造語です。
多くの薬を同時に服用することを多剤服用と言いますが、そのこと自体は問題ありません。
多剤服用の中で「害をなすもの」を特に「ポリファーマシー」と呼んで注意を呼びかけているのです。
一般的に、高齢者がポリファーマシーに陥りやすいと言われています。
※厚労省「高齢者の医薬品適正使用の指針」
https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000568037.pdf
当然のことながら、ポリファーマシーにおいても薬剤師の役割が重要視されて来ています。
「多剤併用により、診療科が異なる場合などの複数の処方、アドヒアランスの低下などのさまざまな要因により、予測不可能な有害事象が起こる可能性が高くなります。
(中略)外来患者が多い昨今では薬局での薬剤師の役割が重要となってきます。」
(日本ジェネリック製薬協会サイトより引用)
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/column/_19354.html
多くの薬を飲むのが面倒、あるいは忘れてしまい、手元に大量の薬が残る残薬問題。
有害事象が生じれば、それに伴う新たな医療行為が発生する。
これらが医療費を押し上げるのは明らかです。
セルフメディケーションを含め、患者さん一人ひとりがご自分の健康管理、薬の管理を適切に行う。
これは人生100年時代の第一歩だと思います。
そしてそれを手助けするのが「身近な薬剤師」です。
医療機関の連携、患者さんと薬剤師の親しい関係。
それは医療費の抑制、皆保険制度の持続に必ず寄与します。