10月4日 岩手県キャラバン(宮古市・釜石市・気仙地域・一ノ関市)
(2019年秋にラグビーワールドカップの試合会場となっ
岩手県キャラバンは前回、7月23~25日に行いましたが、最終日は急きょ東京の日程と重なってしまったため、延期となっておりました。
今回やっと回らせて頂くことができました。
盛岡から車で約300Kmの道のりでした。
東日本大震災の復旧の途上である風景がいくつもありました。
岩手県薬剤師連盟 畑澤会長、宮手幹事長が丁寧にご説明下さいました。
道路と並行に走る在来線 山田線と三陸鉄道は近く統合されるそうです。
三陸海岸沿いは壊滅的な被害を受けた地域です。
今日走っていても、「●●地区復旧支援車」という横断幕をかけた大型トラックと何台もすれ違いました。
釜石地区を走っていると、かさ上げ工事が大規模におこなわれていました。
こうしたかさ上げ工事には大量の土がいるため、山を1つ切り崩したそうです。
この道を通りながら、私はある風景を思い出していました。
私には兄がいます。
兄は北里大学水産学部(現 海洋生命科学部)に入学し、岩手県の三陸キャンパスで3年間学んでおりました。
私が大学に入学した最初の夏休みに、兄に会うために新宿から夜行バスで大船渡を訪ねたことがあります。
あの時降り立った大船渡駅のバス停、三陸海岸の杉林・・・全て風景が変わっていました。
新しい復興道路ができ、また建設中の道路もたくさんありました。
地元の先生でも「道がわからない」とおっしゃっておりました。
当然、最新のナビでなければ、道は道なき道を走っているように表示される状態でした。
「前回の浸水水位」という標識もたくさんありました。
通常の信号が立っている高さです。奇跡の一本松も見ました。
はかり知れない恐怖があっただろうと思いました。
そうした中にあっても、仮設の薬局で地域住民のために医療を提供している町の薬局の風景がありました。
道路の建設で3度も移転された薬局もありました。
お会いする皆さまから、地域医療を継続していく強い思いを伺いました。
私から言葉を伝えてもうまく伝えられないと思いましたので、皆さまの目を見て、心を込めて握手をさせて頂きました。
震災を忘れず、語り継ぎ、次の備えをしておく。
医療提供施設の1つである薬局の重要な役割。
町の薬剤師さんが、薬の安定供給、適正使用、服用後の観察などを通し、町の健康と密接にあることを感じました。
しかしながら、募集をしても薬剤師の採用に結びつかない厳しい現実についてもお話を伺いました。
薬科大学が増えても、地域偏在は解消しておりません。
こうした課題に取り組むことが大切だと、心に深く刻みました。
お会いした皆さま、長時間の運転とご同行をして下さった岩手県薬剤師連盟 畑澤会長、宮手幹事長に心から感謝申し上げます。
左上:東北アルフレッサ株式会社 宮古支店
地元岩手出身 東北楽天ゴールデンイーグルスの銀次選手(のパネル)と
「はまってけらいん かだってけらいん」
「一緒に加わって語らおう」という意味だそうです
左下:東北アルフレッサ株式会社 一関支店
右下:株式会社バイタルネット 一関支店
奇跡の一本松