外国人労働者の増加と薬局の窓口業務:本田あきこ メールマガジン 2018年12月号
12月上旬、福井県薬剤師連盟の支部訪問をしている中で、以下のようなお話を伺いました。
「福井県は製造業と繊維工業が盛んで、ブラジル人、中国人、ベトナム人などの外国人労働者がこのところ増えてきている。
そうした外国人労働者の方も薬局に来られる。
たいていは通訳の方が同伴し、本人の保険証を出してくれたり、問診票の記入にも協力して下さる。
しかしながら、言葉のやり取りが難しいケースが少なくなく、時にはスマホの翻訳アプリを使って会話をすることもある。
こうした例が増えるにつれ、薬局の窓口業務が煩雑になってきている。」
このような状況は福井県に限らず、全国的な傾向であり、懸念でもあると思います。
また他方では、外国人による健康保険制度の悪用が問題視されつつあり、そのチェック強化も課題となっています。
参考:国民健康保険ガイド「外国人が国民健康保険を悪用して高額医療を受けている!?」
http://www.kokuho.info/401
参考:NHK「医療保険制度 “日本で安く治療” 実態は…」
https://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2018/03/0330.html
相互扶助という国民皆保険制度の精神も、医療費抑制の努力も、すべてが揺らぎかねない事態が実際に進行しています。
12月8日に出入国管理及び難民認定法(入国管理法)の改正案が国会で可決され、将来、外国人労働者が更に増加するかもしれません。
窓口業務が一層煩雑になり、しかも不正チェックも考慮しなければならず、薬局窓口には大変な負担がのしかかることになります。
また、薬局のみならず、医療機関、行政機関等、窓口として業務を行う場所は多岐にわたります。
外国人労働者の健康を守る、しかし不正は絶対に許さない。
そして薬局の窓口業務に支障が出ないようにしなければなりません。
「薬のことなら、まず薬剤師に聞いてみよう!」と言うためには、国民の求めに支障なく対応できる環境の整備が必要です。
そして環境整備のためには、人材の確保とその養成教育に対する十分な予算措置が必要です。
そのような施策を早急に検討すべき時に来ていると私は感じています。
現場を歩くことで日本が直面している課題を身近に知ることができます。
そうした意見を吸い上げ、政策として何が必要か、これからも歩き続けて参ります。
そして必ず実現できるように頑張ります。
本田あきこ
日本薬剤師連盟 副会長/薬剤師
自由民主党
参考記事:
第25回参議院議員選挙(2019年)の自民党候補予定者が発表されました
https://www.honda-akiko.jp/news/2287.html
参議院議員選挙 投票方法と仕組み(2019年)
https://www.honda-akiko.jp/news/3260.html